つい先日GP京都2019が開催された。
結果は5-2-1と初日落ちで振るわなかった。とはいえ初めて独自に調整したメタ外デッキで挑んだGPだったので形に残そうと思い書くことに。
まずは自己紹介から。3回生の橋本です。青白プラスαの色構成が大好き。モダンでは青白コンとバントカンパニーを愛用。もちろんレガシーは奇跡。
もともと前環境は白t赤アグロ、ジェスカイコントロール、イゼットドレイクと3種のデッキを使い分けていた。大体のメタも見られるし、エスパーのパーツも多く持っていたので今回もエスパーコンもそんなにお金をかけず移行できるはずだ。
ところが僕の悪癖が発動し「このデッキだけでいけるやん!節約節約!」といってイゼットドレイク以外のカードをほぼ全部売ってしまった。
天罰が下ったか、こ存じの通りイゼットドレイクはメタ上の立ち位置が悪い。その上自分は結局、今環境はイゼットドレイクの経験値しかない。
そんなところから今回の調整はスタートした。
実際イゼットドレイクはどうだったか?
正直なところ手ごたえなし。
スゥルタイになったBGはライフ回復や飛行生物が増え(増えたのは一枚のカードなのだが)有利だったものがメイン微不利、サイド後五分くらいになってしまった。
その上、白系アグロにはマジで不利、無理寄りの無理。
ネクサスも無理、頼みの青単は数を減らしている。赤単には微有利くらい。
フェニックス型に関してもムラがありすぎて個人的に好みではない。「スタンで信仰無き物あさりが使えたら考えといてやるよ。」くらいのレベル。
ただ、これくらいなら調整で相性変化させられるかもなんて甘い考えを抱くのだがそれを打ち砕いたのがこのカードだ。
青単が流行ったおかげで銛打ちがサイドに増え、ドレイク系はまだいいもののプテラマンダー君がマジモンのゴミになってしまったため、こいつをメインから外すことは確定になった。そうするとやはりドレイクはきついのではないか…。
https://www.mtggoldfish.com/deck/1677426
その時に発見したのがこのリスト。「MCで7-3してるってことはいけるんじゃないか…?」と思いこのリストから可能性を探ることに。
その結果がこのリストだ。
ジェスカイドレイクコントロール
- 2シヴの火
- 2ショック
- 2呪文貫き
- 3潜水
- 4選択
- 1アズカンタの探索
- 1否認
- 1発展//発破
- 4航路の作成
- 3溶岩コイル
- 3轟音のクラリオン
- 3奇怪なドレイク
- 3弾けるドレイク
- 2ドミナリアの英雄、テフェリー
- 1イゼット副長、ラル
- 2パルン、ニヴ=ミゼット
土地23枚
- 4蒸気孔
- 4硫黄の滝
- 2神聖なる泉
- 4氷河の城塞
- 3聖なる鋳造所
- 3断崖の避難所
- 2島
- 1山
サイドボード
- 1幻惑の旋律
- 1轟音のクラリオン
- 1溶岩コイル
- 2残骸の漂着
- 2軽蔑的な一撃
- 1パルン、ニヴ=ミゼット
- 2啓蒙
- 2否認
- 2宝物の地図
- 1標の稲妻
このリストの良い点はクラリオンにより一対多交換が実現し、クリーチャーデッキ相手の相性が向上。かつ勝負を急がなくて良くなったため、スロットの空きにアド手段かつコントロールに強いカードをさせた点だ。白を足すことでサイドカードも充実し、荒野の再生系デッキ相手にもチャンスがある。問題点はマナベースのきつさだが、そもそもドレイクデッキは安定する方のデッキじゃないし、土地増やしたから許してほしい。
PWを追加したことはスゥルタイを大きく見ているが、どのマッチでも基本的に腐ることがない。ただデッキ全体が重くなり土地が詰まることが多かったため23枚にした。24でもいい気がする。
ショックとシヴの火は顔に打てず腐ることを嫌って散らしたが、未だに微妙。ほとんど顔には打たないが、PWに打ててうれしいこともあるのでこのバランスで試してみた。
アズカンタはサイドと合わせマナ加速が3枚欲しいところに由来し、かつメインでもいい動きをしてくれそうな点を見て採用。クラリオンのおかげでこう言う無理が効くことがいい。サイドで結構抜けるけど。
発展//発破はこのデッキのおしゃれ枠なのだけれどかなり強い。コイルの対応の潜水の上から発展でスタックのコイルをコピーしたり、相手のハンデスをパクったり、相手の苦しめる声コピーとか、クラリオンコピーで全体6点とか、相手のカウンターをコピーしたり、などなど腐ることはほぼなく器用ですごい活躍をしてくれる。その上発破では後半のリソース切れを解消してくれたり、ニヴと合わせてすごいことになったりと個人的このデッキの名脇役。このカードで取ったゲームは結構多い。ただ二枚はひきたくないので一枚採用。
ドレイク類が少ない理由については、ニヴも増えてるしクリーチャーばっか序盤にひきたくないから。
コントロールによってるのになぜ呪文貫きがあるか、についてだが、メインで動かなければならない状況が多くその返しのテフェリーなんかを抑制するため。ただ賞味期限が短いので序盤のドローなんかに打ってしまうこともある。このカードは本当に強いが難しい。対ドレイク系なんかだとニヴが出た返しはマナがカツカツなので相手の潜水にピアスを合わせたりなんかもある。あと白単には除去エンチャやベナリア史に効きとても強い。
サイドボードについて
今環境は謎デッキに本当に当たりやすいので書くサイドボードについては主な採用理由についてだけ書く。
幻惑の旋律
このカードは未だに明確に理由がない。ハイドロイドとアダント用。多分75枚中一番他のカードでもいいカード。プテラマンダー相手にまあ効くので、イゼットドレイク相手や青単にも。
轟音のクラリオン
クリーチャーデッキにin。特に赤単、スゥルタイはタフ3以下ばかりなので、いてこまそう。赤単系には絆魂パンチをより、狙いにいける。
溶岩コイル
クリーチャーデッキにin。タフ4や、追放したいニクいアイツらに。それ以外に書くことがない。
残骸の漂着
対グルール、白系アグロ決戦兵器。こいつを取りたいがために白を増したマナベースにした。再燃するフェニックスを見た赤単なんかにも入れていいかも。フルパンチを咎めよう。漂着は 忘れた頃に やってくる。
軽蔑的な一撃
スゥルタイには呪文貫きと入れ替えで入れよう。あとはコントロール系に。
パルン、ニヴ=ミゼット
パルンでゲームが決まりそうなデッキ相手にin。特にエスパーはハンデスを見なければいけないので数を増やしておこう。
啓蒙
荒野の再生絶対許さないマン。白単の除去はエンチャが多いし、エスパー相手もアズカンタのリソース差で負けることも多いのでどちらも一枚入れてもいいかも。
否認
ノンクリーチャースペルを打ち消したいデッキにin。
宝物の地図
早くニヴを叩きつけたいマッチでin。
標の稲妻
サイドから何が出てくるかわからないマッチとクリーチャーのサイズがタフ4以上のデッキ相手にin。バントネクサスや白が入ってるデッキはライラがやばいので常に意識しよう。再活なのでエスパー、スゥルタイのハンデスにも強い。正気泥棒、人質取りの受けに最適。
デッキの使い方
対スゥルタイ
ビビアンの定着だけは何としても防ぐイメージ。あとはビビアンと人質取りに対する返しが無いのにドレイクをキャストするのはできるだけやめよう。相手を更地かクリーチャー一体、若くはプレインズウォーカーだけの盤面にしてから、こちらのテフェリーマイナスなんかでプレインズウォーカーを定着させることが一番簡単な勝ち筋。クラリオンと1マナインスタント除去があるので結構これが多い。ただダラダラゲームをしていると暴君が出てくるので、速やかにゲームを終わらせる努力はしよう。後半のドレイクは打点が10は出るので強い力になってくれる。
サイド後は1マナ除去を少し抜く。どうせクラリオンで流れるし標の稲妻も入る。また従来のドレイクではニヴは抜いていたが遅いレンジの勝負になっているので全抜きはしない。2枚残してもいい。
対赤単
丁寧に除去して序盤にテンポ差をつけられないようにしよう。絢爛はいつでも意識しておこう。舞台照らしキープを咎められることは多い。その上で狙うのがドレイククラリオン絆魂パンチだ。10点ゲインが染み渡る。
対青単
クリーチャーを除去しよう。サイド後の潜水とPWは少しだけ抜く。あとはニヴが大活躍してくれる。
対白単
ロクソドンのコストが払えるかどうかは常に意識しよう。その上で除去タイミングを考える。招集されてアダントにカウンターが乗るとドレイクを超えられてしまう。正直クラリオンがあっても不利には変わりないので相手が回らないことを期待するマッチ。サイドの残骸の漂着を信じろ。
対イゼットドレイク
メインのニヴが強いので相手が地図ミゼットじゃなければ有利。サイド後は相手のニヴに対してはPWと標の稲妻。若くはニヴがいる状態での溶岩コイル(誘発と合わせて5点)での対処法を絶対に握っておく。ドスンや最大速度には常に注意しよう。
対荒野の再生系デッキ
メインはお祈り。お願いドレイクか、エンチャントと化するニヴでお祈り。サイド後はこちらはカウンター系と啓蒙で相手を妨害し地図で早めにニヴが出ることを願う。ただ後手だと2ターン目地図の返しに、成長のらせん、荒野の再生と行かれることがあるので気をつけよう。啓蒙を握っている場合はいいかもしれないが、ピアス否認構えでこうなると目も当てられない。意外とコンボはつながらないことがあるので、ニヴ出して潜水でターンが帰ってくるまで維持するのが理想形。そうじゃなくてもニヴが一度出ればめっちゃドローできるのでドレイクで殴り切ろう。サイド後のライラなんかにはPWと標の稲妻、ニヴの誘発で。
対エスパーコン
ニヴでアドを稼ぐ。そのためにもドレイク類に全除去を吸わせることと、6マナ出るからといってすぐにニヴをキャストしてはいけない。ただハンデスもあるため引っ張りすぎても裏目はある。あとは基本的にはドレイクは2体以上出さないこと。ケイヤの怒りで2体以上流されるのは本当に不味い。そうじゃなくても一回のパンチで5点以上は出るからクロックとしては十分だ。サイド後にはクリーチャーも入ってくるため除去は抜きすぎないようにしよう。地図ミゼットが板。マッチを通して自分相手どちらも含めてテフェリーの定着も強く意識しよう。
対グルール
どういった構成かにもよるがクラリオンが機能しないことが多い。あとは相手のリソースが尽きないと結局パワーの高い相手にひき殺されるので、ビビアンだけは本当にどうにかしよう。できればドレイクは潜水構えで返しにPWを倒せるように。テフェリープラスからの残骸の漂着なんかもとても良い。
結局本戦はどうだったの?
明らかに下手くそだったのが4回戦の対スゥルタイと7回戦の対グルールで
スゥルタイは環境にない択に怯えライフを無駄にロスし、致死の枝渡りパンチに怯えフルタップドレイク2体目で攻勢をかけるのが1ターン遅れ、ハイドロイドに辿り着かれて次ターン人質取りでGG。
グルールガルタはメインで無効皮のフェロックスを見たせいで否認ピアス全抜きしたところこちら先手で1ターン目相手ラノエル、2ターン目自分ラノエル放置で相手鉄葉キャスト、3ターン目自分鉄葉にコイルで相手返しドムリ、4ターン目自分弾けるドレイク相手返しビビアンでGG。みたいな感じでどちらもやりようがある負け方だった。やはりラノエルは焼かなければ。
せっかくスゥルタイに強い構築にしても乗り手が弱いと意味がないということ。
あとがき
無意識下だったんですが墓地使うし絆魂するし全除去とってるしで、イゼットドレイクすらそういう寄せ方をするところに気がつき、結局自分は未だに王神の贈り物デッキを引きずっているんだなと思いました。
今回初日落ちだったので大きなことは言えませんが、デッキとしてはとても気に入っています。王神フリークは楽しめると思うので是非使ってみてください。
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